流向流速測定は、地下水の流れている方向を調べ，その流速を測定します。
当社では，単孔式加熱型流向流速計（京大防災研究所　竹内篤雄・川崎地質株式会社考案）を使用し，測定を行っております。

• 流向流速測定は、ボーリング孔を利用して、地下水の流れている方向と流速を測定します。
• 汚染調査用PVC管での実績も増えております。

◆流向流速測定調査目的

1. 地下水汚染箇所における地下水流の方向・流速の把握
   
   
2. 地すべり活動に影響する地下水流の流向・流速の把握
   
   
3. 漏水箇所の地下水流向流速の把握
   
   
4. 掘削工事に影響を及ぼす地下水流の流速とその方向
   
   
5. グラウト等，地下水対策工事後の効果判定

◆流向流速測定調査手順

1. センサーを流動層の深度に設置する。
   
   
2. センサーが安定したのを見計らって，自然状態の地下水温を任意の時間測定する。
   
   
3. ヒーターに加電し，各センサーの温度上昇度を見る。
   
   
4. 安定したデータが得られたら断電する。（通常，30分程度測定）。

流向流速測定概略図

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◆流向流速測定原理

• 地下水流がない場合には，ヒーターを中心に，温度が等心円状に形成されます。（左図）
  
  
• 地下水流がある場合には，地下水の流入する箇所が冷やされ，下流側に熱が運搬されるため，温度の分布に差が生じます。つまり，低温を示す箇所が上流側，高温部が下流側となります。
  また，流速が大きいほど，温度上昇度は小さくなります。（右図）
  
  

流速を求めるためのグラフ
流向を求めるためのグラフ

◆流向流速測定　仕様

センサー外径　：　40mm
流速の対象　：　10⁰〜1×10^-3cm/s
流向の精度　：　22.5°まで

※注意事項:地下水の流入する方向が，穴の位置に左右されないようストレーナの開孔率が大きく，全方向に穴があるものが良い。（通常，開孔率13％の塩ビパイプ（PDF)使用）。
また，泥水掘り等の場合，孔内洗浄が不十分であると，自然の地下水流が泥水の壁を通過できず，流れが明瞭には検出されない場合があります。十分に孔内洗浄を行ってください。

単孔式加熱型流向流速計

◆単孔式加熱型流向流速器　仕様